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過去の償い
今度の事件は、昨日まで追っかけて居た事件が、解決して、警部の沢田が、阪急北千里線豊津駅側に在る小料理屋へ、飲みに連れて行ってくれた。その時、隣の席から聞こえた事から起きた事件だった。それの根拠になったのが二十数年前に起こった田舎町内子で起った通り魔事件だった。
抜粋文
「初めまして、吹田警察北署の警視田安です。大臣ご足労ですが、今度は私と、ご同行頂いて、色々お話をお聞かせ願いたいのですが」
「それは構わないが、それで・・・君は、あっ、もしかすれば・・・」
「ああ、大臣、そのお話はいずれ後ほど・・・今は・・・」
と言って福田を、吹田警察北署に移し取り調べ室へ、
「では大臣、悪事は、この世では実らず、の心境はこの時お解りになられたのでしょうか」
「ああ、そうなのだ。何十年振りだったのかな、梅田で中司、あっ・・・君は麗子ちゃん」
「はい。私は、その中司麗子です」
「君には、勿論、お兄さんの浩一君にも、どう言った償いをすれば良いのか、あの千里南公園で浩一君を刺した後気が付いてね。その後、ずっと悩んで居るのだよ」
「大臣、それを私の両親を襲った時、考えて頂ければ良かったのですが・・・今では」
「ああ、少し遅かったようだね。でもあの頃、私も大阪で強盗に襲われ父を亡くしてね。その強盗がその前日まで、私の屋敷に出入りしていた二十歳代の男だったのだ」
「大臣は、その強盗事件で、本物の犯人が捕まらず、偽物の犯人が捕まった事から、この世では悪事は実らず、と言うのは嘘だったのだ。と思われて」
「ああ、そうなのだ。それにあの頃、ちょうど私の母が心臓を患い手術を要して居たのだが、長屋住まいの我々にはそんな物は無くてね」
「で、その時、私の屋敷で父と内子、八日市の知り合いと土地の受け渡しの中で聞いた五百万円を聞いて狙おうと」
「ああ、この時は失敗するなんて思わなかったのだ」
「でしょうね。その前に、自分の父親が襲われた時の印象が強かったでしょうから」
「でも、今考えれば、あの君のご両親を襲った時、失敗して居れば、と今になって思うのだ」
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